朝の清掃から始まる、お客様の快適な一日。丁寧な仕事が紡ぐ、ホテルの裏方物語

ブルー

written by ダシマス編集部

結婚を機に佐野へ移住し、子育てと両立しながら働き続けてきた森田こころさん。ホテルの清掃スタッフとして新たな一歩を踏み出し、今では清掃部門のリーダーとして活躍しています。

「朝一番のあいさつから、チームの明るい空気が生まれる──」

そう語る森田さんのもとには、日々「清潔感があって気持ちがいい」とお客様からの声が寄せられます。丁寧な仕事とスタッフ同士の支え合いを大切に、お客様の快適な滞在を裏方から支える森田さんの働き方とは。

スーパーホテル佐野藤岡勤務 森田 こころ(もりた こころ)さん

スーパーホテル佐野藤岡勤務 森田 こころ(もりた こころ)さん

結婚を機に佐野へ移住し、子育て期間中は託児所のある委託販売の仕事に従事。子どもの成長とともに、かねてから興味のあったホテル業界へ転身を決意し、アスワンへ入社。現在は清掃部門のリーダーとして、チェッカー業務や研修指導を担当。「スピードより丁寧さ」をモットーに、楽しく長く続けられる職場づくりに注力。高校3年生の娘と中学2年生の息子の母として、仕事と家庭を両立。仕事後の晩酌を楽しみに、明るく前向きに日々を過ごす。

心を込めた清掃がお客様の思い出を支える

──アスワンで働こうと思ったきっかけを教えてください。

もともとホテル業に興味があったんです。でも接客は苦手で。それで、裏方からお客様の旅のお手伝いができたらいいなと思いました。あと、1人作業が好きというのもありましたね。1人作業なら良くも悪くも全責任は自分ですし、マイペースに進められる。そこに魅力を感じました。

──実際に働いてみて、どんなやりがいを感じていますか。

アンケートや口コミで「清潔感がある」「掃除が行き届いている」という評価をいただけた時は、シンプルにうれしいですね。一方で、それは当然の評価だとも思っています。

連泊のお客様の清掃では、「ゴミ箱の周辺以外は勝手に捨てない」「机の上のゴミに見えるものでも極力触らない」など、細かい決まり事があります。そういった配慮の積み重ねが、お客様の信頼につながり、指摘を皆で共有して改善していく過程にやりがいを感じています。

──リーダーとして働く中で、成長を感じることはありますか。

この仕事を始めてから、少しずつ自信がついてきました。

特に印象に残っているのが、リーダーになりたての頃。最初は2人体制だったのが、もう1人のリーダーが別店舗に移動になり、一気に不安でいっぱいになったんです。その時、社員の廣瀬さんから「大丈夫だよ、森田さんは出来てるよ、自信持って」と言っていただいて。佐野のメンバーはみんな協力的で、支えてもらいながら少しずつリーダーとしての自信がついてきました。

廣瀬さんの記事はこちら
「スタッフの成長が、私の喜び」──アスワンで実践する、心が通うマネジメント

時々、お客様からメモ書きで「いつもきれいにしてくれてありがとう」「ご苦労様です」という言葉をいただくことがあります。フロントのように表立たない裏方への、そんな温かい言葉に触れると、本当にこの仕事を選んで良かったと感じます。

給与面でも恵まれ、体を動かす仕事なので健康面でもプラスになっています。皆さんに支えられながら、日々成長できる環境に感謝の気持ちでいっぱいです。

 

一つひとつの手順に込める清掃への想い

──1日の仕事の流れを教えてください。

朝は8時30分から、全フロアの鍵開けをしながらステイ清掃の確認をします。8時45分には今日の清掃数を確定して、各々に振り分けて指示書を作成。9時45分からの朝礼で、今日の連絡事項や清掃の注意点、変更点を伝えます。

10時から清掃作業が始まり、自分の担当分が終わり次第チェッカーに入ります。15時からは明日のリネンの発注や、今日の業務実施報告などの作成。明日の稼働状況から各々の振り分け予想を立て、社員への報告を済ませます。最後にフロントへの鍵返却と報告を行い、17時頃に終了です。

──チェッカーとして、品質を確認する際に特に気をつけていることは何ですか。

前の宿泊者の痕跡を完全に消せているかどうかです。髪の毛が落ちていないか、布団に汚れがないか、匂いが残っていないかは特に注意しています。

以前、使用済みのコンタクトレンズがベッドボードの上にあり、クレームになったことがあるんです。清掃の手順にベッドボード上の拭き上げは必ず含まれているので、明らかな清掃ミスでした。その時「そんな所にコンタクトを置くの?」と驚きましたが、実はそういうケースが案外多いんです。髪の毛、血液、コンタクトなど、生理的、衛生的に良くない部分は絶対に残さないように目を光らせてチェックしています。

──そのような丁寧な清掃できるようになるため、リーダーとして具体的にどのような指導をされているのか教えてください。

研修では手順を徹底的に教えます。慣れれば40分で終わる作業でも、なぜそうするのか、何のためにやるのかまで丁寧に説明しながら2~3時間かけることも。

始めの手順を確実に覚えて順序よく仕事ができるようになれば、自然とペースは上がってきます。だから清掃数が多い時でも「丁寧に」と声をかけ、良い仕事ができた時は必ずほめるようにしています。研修中の方はもちろん、ベテランの方でもほめられればうれしいものですからね。

 

明るい職場をつくり、新メンバーの不安を軽減

──新しいスタッフが入った際、特に気をつけていることはありますか。

緊張していることもあり、他のメンバーとの交流が少ない分、なじむのに時間がかかると思っています。基本は私が研修を担当しますが、チェッカー業務などもあってついていられない時もあるので、最初の出勤時の準備や片付けなどは他のメンバーに教えていただく機会も設けています。

皆で新しい方を育てていく雰囲気を大切にしたいと考えています。

──コミュニケーションや職場の雰囲気づくりで心がけていることは何でしょうか。

明るい職場づくりを心がけています。朝のあいさつは元気よく、「今日も元気ですねぇ」「久しぶりに会う感じですねぇ」など声をかけるようにしています。

後から出勤したメンバーも自然と会話の輪に加わり、朝からなごやかな雰囲気になりますね。また、清掃面できちんとできている部分はほめるし、できていない所は注意するのはもちろんですが、「難しく感じることはない?」「分からないことは?」と声をかけたり、時には仕事中の出来事をおもしろおかしく話したりもします。1人作業が多いので、少しでも息抜きになればと思って。

また、特に研修中の方が抱きやすい「時間内に仕事が終わるか」という不安には特に気を配っています。その方の力量に合わせた部屋数を振り分け、間に合わない場合は必ずヘルプに入ることを約束します。焦ると清掃面でミスが出やすいので、「焦らなくても大丈夫だよ」と声をかけ、早く終わった人とともにフォローに入るようにしています。

この仕事は体力勝負な部分もありますが、一緒に働く人も含めて環境が良ければ、継続しやすい仕事だと思っています。

 

「ありがとう」を伝え合うチームに、あなたもぜひ

──チームの一体感を育むために工夫されていることはありますか。

新しい方が入った時には、必ず皆に「困っているように見えたら声をかけてあげてね」とお願いしています。実際、研修中に清掃が間に合わなそうな時は必ず誰かがヘルプに入ってくれますし、台車積みやシーツはがしも手伝い合って。毎日誰かが誰かの手伝いをしているんです。

そんな時は必ず「ありがとう」と伝え合うように話しています。この「ありがとう」という言葉がすごく大切で、大変な思いをしても「ありがとう」と言われるとチャラになる気がするんです。それに、手伝ってもらった人は「今度は自分が誰かを助けたいな」と思ってくれる。そうやってお互いの助け合いが自然と生まれていくんですね。

──最後に、これから清掃の仕事に興味を持たれる方へメッセージをお願いします。

体を動かすことが好きな方、丁寧な仕事を心がける方には、きっと向いている仕事だと思います。年齢も性別も関係なく始められるのも魅力の一つですね。

特にベッドメイキングは、技術が上がってきれいに仕上げられるようになると、大きな自信と達成感が得られます。私たちの丁寧な仕事が、お客様の快適な滞在につながっている。そんなやりがいのある仕事に、ぜひチャレンジしてみてください。

 

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